あまたある予備校の中から医学部受験生が予備校を選択をする時に、選択の基準にするべきことは何なのでしょうか? 予備校のパンフレットやホームページには、たくさんの情報が掲載されていますが、その中でも特に注視したいポイントについて解説します。医学部予備校と大手予備校の学費に大きな開きがある理由や、合格実績の正しい見方を知って、「早く確実に、最終的に経費が最もかからない」賢い予備校選びをしましょう。

予備校を決める時にチェックするべき点は?

ひと口に「医学部受験のための予備校」と言っても、たくさんの選択肢があります。いろいろな予備校から情報を集め、比較検討して決めることになりますが、見るべきポイントにはどんなものがあるでしょうか?

  • 学費
  • 授業形態
  • サポート体制
  • 予備校が提供する環境
  • 予備校が立地する場所
  • 予備校の規模
  • 合格実績
  • どのような講師がいるか(指導方針)

などが挙げられるかと思います。次の項目で詳しく説明しますが、学費は、その予備校の授業形態とサポート体制、予備校が提供する環境などと密接な関係があり、大手予備校と医学部受験を専門とした予備校で大きな開きがあります。予備校の場所は人によってニーズが大きく変わり、特に地方在住の方は悩むところでしょう。現役生と浪人生でも選択は違うでしょうし、地元近隣の医学部を目指すのか、日本全国どこの医学部でもいいから入学したいのか、といった目標設定でも変わってきます。地方都市に校舎があっても、日本全国にネットワークを持つ予備校もあります。予備校の規模はその校舎の大きさだけでなく、ネットワークの規模がどれくらい大きいのかにも目を向けたいところです。そして、合格実績はもっとも目の行くポイントではないでしょうか。合格実績には正しい見方があります。合格者数や超難関大学の合格者の数だけに惑わされず、「自分の目指す大学にどれくらい合格者がいるのか」を比較検討の材料にするのが、正しい合格実績の見方です。講師に関しては、大手予備校は有名講師の授業が受けられる魅力があり、医学部予備校では医学部受験に精通した講師の授業が受けられるという魅力があります。

予備校選びで特に重視すべき3つのポイント

予備校選びで特に重視したいのは、以下の3つのポイントです。

  • 学費
  • 医学部予備校か、大手予備校か(授業形態とサポート体制)
  • 合格実績

それでは、この3つのポイントについて詳しく見ていきましょう。

まずは学費についてです。これは2つめのポイント「医学部予備校なのか、大手予備校なのか」という項目にも密接に関係してきます。医学部予備校の学費(高校卒業生)は年間400万円~600万円、大手予備校の学費(高校卒業生)は45~84万円に多くの予備校が価格を設定しています<医学部合格ナビ調べ>。医学部予備校と大手予備校の学費の差はどこから生じるものなのでしょうか? 両者の最大の違いは「指導スタイル」です。医学部予備校が個別指導や少人数指導を取り入れているのに対して、大手予備校は受講者数が100人を超えることも珍しくない集団授業です。個別指導であれば、もちろん個々のレベルに合わせた授業となり、クラスの生徒数が増えれば増えるほどその平均値に合わせた授業となります。つまり、クラスの人数が多ければ多いほど、クラスの上のレベルにいる生徒には講義が物足りなく、下のレベルにいる生徒は講義について行けないという状況が生まれてしまい、結果「個々に対する指導の精度」が落ちてしまうのです。その精度を高めるには、積極的に質問をするといった個々の努力が必要になります。この精度の違いが医学部予備校と大手予備校の学費に大きな差を生みだしています。

医学部予備校と大手予備校では指導スタイルのほかにも大きく違うところがあります。それは医学部受験についてどれだけ情報の収集と分析がなされていて、それを指導に結び付けているか、ということです。医学部受験を専門とする予備校では、医学部に的を絞って情報収集をし、精緻な分析を行います。講師、教務、チューターといった各スタッフが医学部受験に精通しています。様々な学部の受験生を抱える大手予備校では、たとえ医学部専任のスタッフがいたとしても、その人数は限られているでしょう。大学受験の中でも医学部受験は独特で、偏差値的に同じレベルの大学でも、その出題傾向は大きく違います。各医学部の出題傾向を把握し、その対策に専念しているのが医学部予備校なのです。

そして、合格実績も予備校選びには大切な要素です。合格者数の多さや、超難関と言われる医学部の合格者数で予備校の力を判断してはいないでしょうか? 大手予備校は受講者数が圧倒的に多いので、合格者数も多いのは当然です。その陰に多くの不合格者がいることも考えてみましょう。見るべきは自分の志望する医学部にどれくらいの合格者を出しているかです。その予備校が輩出している医学部合格者全体で、自分が志望する医学部の合格者数が何割くらいになるのかを確認してみてください。おのずと、どの予備校を選ぶべきかがわかるはずです。これは医学部予備校と大手予備校の比較だけでなく、医学部予備校間の比較でも有効です。→「医学部予備校の評価比較

目指すところは合格。費用対効果を考えよう

「費用を抑えて、結果を出したい」というのは受験生の誰もが思うところ。目先の学費に惑わされず、ゴールから逆算して、最も経済的に、そして精神的にも負担を軽くできる選択は何だろうかを是非考えてみてください。また、予備校が掲げる「結果」と自分の求める「結果」に差異がないかを冷静に見極めることも大切です。→「医学部予備校の学費を比較