浪人が決まったらすぐに気持ちを切り替えて予備校選びを始めましょう。合格をたぐり寄せる「早いスタート」を切れる予備校はどんな予備校なのか? 年間スケジュールの大切さと、効率の良い勉強が実現できる予備校の選び方について考えてみましょう。

スタートは早ければ早いほうがいい。まずは気持ちを切り替えよう。

合格を勝ち取れず、来年も医学部受験にチャレンジしようと考えた時は、できるだけ早くスタートを切ることをおすすめします。スタートが早ければ早いほど医学部合格の可能性は高くなります。医学部受験は対策しなければならないことが他学部の受験よりも多く、浪人生といえども時間が十分にあるとは言えません。浪人が決まった多くの受験生は「4月からがんばるぞ」と、それまでの時間を息抜きに使ってしまうことが多いですが、医学部に再チャレンジする人はすぐに気持ちを切り替えて、来年の試験に備えましょう。

気持ちを切り替えるには、「なぜ医学部に入りたいのか」「医学部で何を学びたいのか」「どんな医師になりたいのか」といったことを書きだしてみるという方法があります。志望動機を文章にすることで、自分の考えや意志がしっかりと固まり、勉強に対する気持ちもおのずと高まることでしょう。

気持ちを切り替えたら、早速予備校選びのスタートです。集団授業の予備校は、次の受験に向けた開校が4月からになるので、どうしても出遅れがち。その点、個別指導の予備校であれば思い立ったその日から次に向けた受験勉強を開始することができます。

浪人生こそ年間スケジュールが重要。スケジュール作りの上手な予備校を選択しよう。

医学部受験はこなさなければならないことが他学部の受験よりも圧倒的に多いので、年間スケジュールをいかに上手に立てるかが合否を大きく左右します。ざっくりとしたスケジュールは以下のようになります。

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    夏までに基礎を固め直し、だいたいの志望高決めをする。

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    夏にその志望校の試験問題を解いてみて、自分の得点と合格点にどれくらい開きがあるのかを確認。あとどれくらい得点を伸ばしたいのかを算出して目標点を決める。

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    自己採点結果と合格点に大きな開きがある場合は志望校を変更する。

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    目標点に応じて受験勉強後半戦のスケジュールを立てる。

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    10月に再度過去問に挑戦し、それを元に点数を取れない単元の復習をする。

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    12月から過去問や類題の演習に入る。

  • 1. スタートから夏までの時期は基礎の再確認をします。まずは現在の自分が本当に学習内容を理解しているのか、自分の学力を客観的に見極めましょう。もし曖昧な部分があるのなら、学習方法や問題集などの見直しが必要になります。勉強を進めながら志望校についても考え始めます。なんとなくでも目標設定ができると、モチベーションの維持につながります。
    また、夜型で受験勉強をしていた人は、朝型にし、規則正しい生活習慣と学習のリズムを作りましょう。「朝食の後は計算問題、次に昨日の復習をし、予備校の授業と自習、寝る前は英単語」といったパターンを作り、それを日々こなすことでコツコツ勉強することを定着させます。学習リズムの定着には、ある一定期間を必要としますが、長い目で見れば最も効率の良い勉強法となります。
  • 2. 基礎力と志望校が固まったら、夏に志望校の受験問題を一度通して解いてみましょう。その自己採点の点数と合格点を比較して、あと何点必要かを見極めます。この時に1教科ずつで判断するのではなく、各教科の合計点で合格点を考えます。得意科目と苦手科目のバランスを考えて、足りない点数を各科目に振り分けましょう。満点を狙うのではない「あと何点伸ばせばいい」という考え方は、後半の受験勉強を効率のよいものにします。
  • 3. 自己採点結果と合格点にあまりにも大きな違いがある場合には、志望校の見直しをします。ここで頭に置いておきたいのは、医学部受験生の目指す目標はあくまでも「医学部に入って医師になる」ということです。大学名や所在地にとらわれずに、広い視野を持って志望校を決めましょう。
  • 4. 各科目の目標点が決まったら、その点数を獲るためには何をすれば良いのかを考えます。苦手な分野をやみくもに克服しようとするのではなく、点数を獲りやすいのはどの分野かということを念頭に置いてスケジュールを立てましょう。
  • 5. 夏以降の学習の進捗状況を計るために、10月中にもう一度、過去問を解いてみます。ここで実力の再確認をし、点数の足りない単元について復習をしていきます。
  • 6. 12月からは過去問と類題を中心とした演習に入ります。演習は「解けること」に目線が行きがちですが、解法と解説をしっかり身につけることが重要です。一定期間を開けて何度も繰り返し解いて身につけましょう。

浪人生の生活の場は、学校から予備校へとチェンジします。現役生はどうしても学校の生活をベースに受験までのスケジュールを立てていたと思いますが、そのベースとなるものが今度は予備校になります。予備校は受験対策に専念したベースなので、予備校での授業と自習時間を切り離さずにリンクさせてフル活用したいところ。そのためにも年間スケジュールの構築が上手な予備校を選びたいものです。このザックリとしたスケジュールの合間をきっちり埋めてくれる予備校を選びましょう。

合格を勝ち取るための予備校の選び方

こなさなければならないことの多い医学部受験は「いかに効率よく実力をつけるか」がポイントになります。浪人生が効率よく成績を上げて、医学部に合格するためにはいくつかのポイントがあります。

【医学部合格のための無駄なく効率の良い勉強のポイント】

  • できるだけ早くスタートを切る
  • 客観的で正確な学力の把握
  • 正確な学力把握を元にした学習スケジュールの作成
  • 医学部受験情報の収集と分析による合格しやすい大学の見極め
  • 各科目の合計点が合格点となるような学習

予備校選びをする時は上にあげたポイントを、その予備校が抑えているかを確認しましょう。どんな予備校がポイントを満たしているのかをひとつずつ見ていきます。

「できるだけ早くスタートを切る」

スタートダッシュが早ければ早いほど受験対策に使える時間が長くなります。やることの多い医学部受験は対策に費やせる日数があればあるほどこなせる量が多くなり、合格に近づくことにつながります。繰り返しになりますが、思い立った時にスタートが切れる予備校は、個別指導を取り入れている予備校です。

「客観的で正確な学力の把握」「正確な学力把握を元にした学習スケジュールの作成」

学力の正確な把握は、個別指導の右に出るものはありません。集団授業の予備校でも担任制を取り入れるなどの対策がなされていますが、クラスの人数が増えれば増えるほど、講師自身が生徒ひとりひとりの実力や進捗状況を把握することは難しく、授業内容もクラスの平均をとらざるをえません。個別指導であれば個々にカスタマイズした学習スケジュールと指導を受けることができます。
個別指導だと家庭教師という手段も思いつきますが、家庭教師は生徒のわからないところを解説するという生徒主体の指導になりがちで、全体の学習スケジュールを立てて指導をしてもらえるかという点で不安があります。

「医学部受験情報の収集と分析による合格しやすい大学の見極め」

医学部受験は同じ偏差値で並んでいても、大学により出題傾向が大きく違います。他学部の受験のように「偏差値を満たしているので合格圏内」ということはあり得ません。逆の発想を持てば、各科目の配点バランスや、科目別にどんな分野を出題するのかなどを、自分の得意不得意と照らし合わせることによって、合格しやすい大学を見極めることができるということです。医学部全体における受験情報の収集には、非常に大きな手間とパワーを要します。そこで、予備校の中でも医学部受験情報のみの収集に専念している、医学部受験予備校の情報力を利用するのがよいでしょう。また、医学部予備校間の比較では、その予備校のネットワークの広さもチェックしてください。そして、集めた情報をただ提示するだけでなく、指導に有効活用されているかも見極めのポイントとなります。

「各科目の合計点が合格点になるような学習」

各科目の合計点が合格点になるような学習は、教科ごとの学力や学習の進捗状況の把握だけでなく、全ての科目を全体的に見る目が必要になります。講師のスキルだけでなく、その予備校が講師間の連携をきちんと取れているかが重要です。講師間の連携は主に担任の仕事です。担任制があり、それがどのような機能を果たしているのかを確認しましょう。