難化傾向が続く医学部入試に有効な対策とは?

私立大医学部の入試は、難しくなる一方です。国公立大も、従来は東京大学や京都大学レベルを目指していた非常に高い学力の受験生が医学部にチャレンジする割合が増えています。しかし、皆さんは限られた時間で問題を解く力をつけ、高得点を獲得できるようにならなければいけません。そのために、手当たり次第に勉強するのでは時間が足りないのです。出題傾向は大学によって大きく違うため、早めに志望校の出題傾向をつかみ、その傾向に合わせた受験対策を練る必要があります。
また、受験生一人ひとりで得意・不得意科目や性格も違うので、対策は個別に行うべきですが、ここでは総括的に全体の傾向と対策を考えていきましょう。

まず数学と英語をハイピッチで先行させる

まず、受験勉強をどのように進めていくかというと、数学と英語を先行して学習します。一旦点が取れるようになれば、あとは勉強時間を減らしても得点がキープできるようになるため、勉強したことが得点となって現れるのに時間がかかる数学と英語をハイピッチで先行して勉強してください。
特に数学は受験科目の中でも得点差がつきやすい科目です。また、英語の長文問題や英作文などは、短い時間では解けるようになりません。逆を言えば、早くから勉強を始めておけば、多くの受験生が苦手とする問題にも十分な時間をかけて対策が取れるようになります。ですから、英語と数学は早い時期から勉強を始めるのが良いでしょう。

【数学】基礎学力を早めにつけ、基礎→演習→過去問の順に進める

医学部入試において得点に差がつきやすい数学は、受験科目の中で最も重要な科目です。また、暗記科目と異なり、勉強を始めてもすぐに得点に結びつくことはありません。合格のためには高得点が必要になるので、早めに基礎学力をつけておく必要があります。まず初めに理解しなければいけないのは、数学の場合、私立大志望と国公立大志望では、最終的に求められる能力が違うということです。国公立大の二次試験の場合、まとまった大きな問題にじっくり取り組むことが要求されます。最後の答えを出すことだけが要求されるのではなく、解答に導く過程も重視されます。

国公立大を狙っている受験生にとって、最初の関門はセンター試験ではないでしょうか。センター試験では85~90%以上を取らなくてはいけません。それを実現させるためにも、満点を取るつもりで準備をしてください。センター試験は何よりも基礎学力が重視されます。また、出題者が意図する問題解法の「誘導プロセス」にうまく従うことも求められるのです。特に数ⅡBは、問題量が多いので注意が必要ですが、出題形式は毎年ほぼ同じなので、過去問を繰り返し練習して模試を受けるなど、対策を立てればうまくいくはずです。

二次試験は記述式で証明問題を出題する大学も多くあります。私立大と比べてしっかりとした数学の学力が問われ、手間のかかる計算や答案作成能力が必要な問題が中心です。最後の答えが正解していても、途中経過が間違っていると不正解とされることがあります。解答に至るまでの途中の記述にも、しっかりと気を配りましょう。さらに最初の小問は確実に正解し、なおかつ素早く解答を出すテクニックも必要です。

私立大の場合、一部の大学を除いて問題量が多いので、時間との戦いになるでしょう。つまり、多くの大学で「時間内にいかに多くの問題を正確に解くか」という学力が求められるのです。多くの大学でマークシート方式や穴埋め方式が採用されているため、部分点もありません。つまり、問題を見て即座に解法を思いつけるかどうか、早く正確に計算する能力があるかが試されることになります。さらに、マークシート方式や穴埋め問題で出題者の意図を察知し、解法をそれに合わせて解いて行く柔軟性も求められます。そのために、受験生は1つの問題に対して複数のアプローチパターンを比較・検討する勉強が不可欠です。つまり、答えが導き出せれば良いという勉強法ではいけないということです。どの勉強法に対しても、考えられるいくつかの別解を学ぶ必要があります。そして、本番では、それらの解法パターンから出題者が意図しているパターンを引っ張り出す能力が必要となるのです。

また、数学の入試問題では、微分積分の出題の比重が高くなっています。特に現役生は、微積分の演習を十分に行わないうちに入試を迎えることになりがちなので注意が必要です。
そう考えると、数学の場合は参考書と問題集を購入して1人で勉強するというのは厳しいかもしれません。また、1つの問題に対して必要な別解を教えてくれない集団授業での勉強も医学受験には不向きと言えるのではないでしょうか。是非マンツーマンで教えてくれる個別指導の予備校で力をつけることをお勧めします。
また、多くの学部を抱えている国公立大と比べると、問題作成者が少ない私立大では、問題作成者が変わらない限り、出題傾向が毎年似る傾向があります。ですから、早めに過去の出題問題の分析を行い、志望大学に絞った対策を取ることが必要です。

それでは、具体的に数学の年間学習スケジュールを見ていきましょう。
国公立大を志望している浪人生は、3月から数学ⅠAと数学ⅡB、数学ⅢCの基礎レベルの勉強を並列して進めていくのが良いでしょう。いずれも、基礎を勉強した後、繰り返しの演習でしっかり定着させ、12月になったらセンター試験対策に移ります。センター試験が終わったら、二次試験対策を行うようにてください。先に触れたように、国公立大の数学問題は大問にじっくりと取り組むタイプなので、きちんと基礎力をつけて積み重ねていくことが大切です。

私立大を志望している浪人生は、8月末までには全ての基礎勉強を終え、演習問題に取り組みます。この時、誘導型問題にも対処できるよう複数の解法を学ぶ事が大切となります。そして、12月から本格的に過去問に取り組みます。現役高校生の場合、高3の秋までには数学ⅠA・数学ⅡBの応用演習と、数学ⅢCの基礎演習を終えた後に、総合演習、センター試験対策、過去問対策を行うのが良いでしょう。

【英語】大学ごとに読解問題の傾向を掴み、夏までには基礎を身につける

英語の勉強は単に英語力を磨けば良いというわけではありません。読み取った内容をきちんとした日本語で解答するということが大切になってくるので、国語力も必要となります。
国公立大を目指すのなら、センター試験ではリスニングも含めて90%以上を取ることが必須です。また、模擬試験などを利用した時間配分の訓練も重要となってきます。
国公立大の二次試験は、記述問題が大半を占めていますから、長文読解では少しでも早く正解を導くために、設問から必要な情報を瞬時に把握し、適切に処理をする力が不可欠です。ここで点を稼ぐには、構文や文型をきちんと押さえ、論点を捉え、減点されても最小限で済むような正しい日本語や英語で答える訓練をしておくと良いでしょう。

また、英作文が多く出題されますが、英作文は必ず自分で書いてみて、高校や予備校の先生に個別で添削指導を受けなければ実力はつきません。
他にも長文問題は読むスピードが明暗を分けます。日頃から自分なりに時間を計って問題を解き、読むスピートを上げていってください。また、英文を読むことに慣れることも必要です。普段の勉強で300~500単語程度の文章しか読んでいないのでは、入試で700単語を読み切ることはできません。入試で700単語の長さの読解が必要なら、普段から1000単語位の長文を読んで、どんな状況でも安定的に読み取れる力を養ってください。

私立大の場合は問題の分量が多く、スピードと確実な解答が求められます。発音・アクセント・文法などの選択肢から解答を選らび、客観問題で時間を費やして得点を落とすのは致命的です。客観問題はできるだけ素早く解答して、読解問題や英作文にたっぷりと時間をかけるのが最善策と言えます。
読解問題は、読みやすいが文章量が膨大なもの、構文や単語が難解なもの、論文雑誌や英字新聞などから医学や健康をテーマにしたものを抜粋して問題にしているものに大別できます。ですから、志望校がどのような傾向の問題を出すのかをしっかり分析しておきましょう。医学を題材とする文章には「糖尿病diabetes」「拒食症anorexia」「がんcancer」など、医学的話題に関する英単語も出てきます。これらの単語を覚える必要があるのか、文中から推測すべきなのか、あるいは単語に注意書きがあるのかなどは、大学によって異なります。このあたりも、過去問題を研究して対策を立てておきましょう。

英語の学習スケジュールですが、浪人生は夏までに文法の基礎勉強を徹底的に行うと同時に、基礎レベルの長文読解もこなしてください。
文法に関しては、ほとんどの大学の問題が市販の参考書レベルで対応できます。文法は長文を正確に読むためにも必要です。また、長文問題の中には、文法的知識だけで解ける問題もあるので、夏までには英語の基礎となる文法をしっかりと勉強しておいてください。
夏後半から秋にかけては、文法の応用と長文の応用を並行して進めます。国公立志望者は、英作文も同時に取り組むことが望ましいでしょう。

【生物】最新の話題をチェックし、夏までには学習を終える

医学部は生物学を基礎にした学部です。ですから、高校で教えてもらう基礎問題だけを学んでいたのでは到底合格には届きません。そこで生物では、標準問題と難易度が高い考察問題を同等に学んでいく必要があります。

大まかな考え方としては、浪人生も現役生も夏までに一通りの勉強内容を覚えます。このとき、人体の構造や病気との関連など、一般の教科書や参考書では触れられていない分野まで勉強しておかなければなりません。とにかく、生物では基本事項や用語の正確な知識を身につけ、できるだけ苦手な分野を作らないようにすることが重要です。
覚えることが多い生物は、一度勉強したからといって安心はできません。しばらくその範囲の勉強から遠ざかると、忘れてしまうことも多々あります。ですから、記憶を呼び覚ます意味も兼ねて、受験する年の夏が終わる頃から生物Ⅰ・Ⅱの総合演習に取り掛かります。そして12月から、私立大受験者は過去問対策、国公立大受験者はセンター試験対策を徹底演習してください。大学によっては論述対策や計算問題が必要な場合もあるため、似た傾向の出題をする他大学の過去問にも数多く当たって対策を立てましょう。

私立大や国公立大の医科単科大の出題傾向として、遺伝子、代謝、神経系、恒常性、人体に関する出題などが増加傾向にあります。その対策として、前述についての知識を深めておくことはもちろん、さらに資料を解析して考察する訓練も必要となります。特に多く出題される分野は「反応と調節」です。中でも「神経系と筋肉」「免疫」「恒常性の維持」の3分野は出題頻度が高く、大学進学後にも重要なので、押さえておかなければなりません。他にも「生殖と発生」「遺伝」「遺伝子」「代謝」「分類・進化・集団遺伝」も出題頻度が上がってきています。

考察問題では論述式が中心ですから、論述問題の訓練は必須です。また「iPS細胞」「ホメオティック遺伝子」など、最新の話題が出題されることも多く、日頃から最新の医学や生物学の研究には興味を持ってアンテナを張り、新聞記事や専門雑誌などをスクラップするなどして、それらの話題に触れておく必要があるでしょう。実際の生物の試験では出題されなくても、小論文や面接の対策にもなりますから、怠ってはいけません。
私立大でも、国公立大でも、標準問題で点を落とすことは許されないため、標準問題を確実に解いた上で、考察問題も6割以上得点していく必要があります。

【化学】時間切れに注意しながら、まずは理論分野の基礎固め

化学は物理や数学と違って、ケアレスミスで失点が増えることが少ないので、勉強さえしておけば得点が取れる科目です。言い換えれば合否のカギを握る科目でもあります。
しかし、化学は学習内容が多岐に渡るため、理論分野で躓いたり、無機や有機分野で暗記に時間がかかると大きく出遅れてしまい、他教科の受験勉強にも影響を及ぼします。時間を有効利用するためにも、まずは理論分野の基礎固めを徹底的に行ってください。

浪人生は、理論、無機、有機のⅠやⅡの範囲にこだわらず、分野ごとに学習した方が効率的です。その後、標準演習、応用演習と進め、過去問対策やセンター試験、二次試験対策に取り組んでいくのが良いでしょう。
現役生は学校の授業進度に合わせて基礎勉強を確実に定着させ、高校2年の終わりごろから基礎演習、標準演習、応用演習と進みます。そして12月には、過去問対策やセンター試験対策ができると理想的です。

私立大の化学は、例年比較的レベルの高い問題が出題されています。また、私立大に特有の傾向として、化学Ⅱの後半部分である「天然有機化学と高分子化合物」「生活と物質」「生命と物質」に関する問題がよく出題されているようです。したがって、医学部を受験する場合、現役生であっても、この分野まで確実に学習することが必要です。浪人生も、時間切れにならないよう、年間スケジュールをしっかりと立て、遅れないよう進めていきましょう。
国公立大の場合は、他学部と同じ問題が出題されるケースが多く、私立大と比較すると標準レベルの出題が多いため、その分合格のためには高得点が求められます。

受験対策としては、まず化学Ⅱの理論分野の基礎固めを徹底的に行うことです。理論分野の試験問題は、計算の正確さとスピードが要求されます。化学Ⅰでは、「中和」「酸化還元」「電池・電気分解」が、化学Ⅱでは「溶液」「平衝」「電離」が特に出題頻度が高い分野です。難しい事項に時間をかけて学習するよりも、まずは基本となる事項をしっかりと学習してください。
無機分野は特に丸暗記するのではなく、理論的に体系づけて整理し、重要項目を完全に覚えるようにしましょう。また、周期表を確認しながら覚えていくと効率も上がります。無機分野は試験では満点近くを狙えますが、満点を取らないと他の受験生に差をつけられてしまう分野でもあります。出題傾向がある程度絞られる分、しっかりと対策をしておけば心配いりません。
有機分野に関しても、基礎的な内容の理解と重要な項目に関しては、無機と同様に体系づけた学習が必要になります。構造決定の問題では、問題文全体の流れを把握し、キーワードから推測していく訓練をすると良いでしょう。

【物理】基礎事項を理解し、過去問から対策を立てる

物理は難しいと敬遠されがちな科目です。しかし、実際の入試では基礎から標準レベルの問題が大多数で、「どこかで解いたことがある」と感じる似通った内容が出題されることがよくあります。他の科目のように私立大と国公立大で問題に大きな違いはありませんし、大学別に見ても出題傾向や難度にほとんど変化が見られないため、過去問からの対策も立てやすい科目と言えます。つまり、理科の中では、きちんと学習していれば十分に高得点が狙える科目のはずです。

物理では基礎事項の徹底理解が大切ですが、学習当初に物理の基礎事項がしっかりと理解できる人はほぼいません。実際に練習問題に取り組み、考え、悩むことで理解が深まっていきます。勉強を始めたころはなかなか理解できなくても、「そういうものだ」と割り切って先に進むことが肝心です。

浪人生は8月の終わりまでに「力学」「波動」「電磁気」をマスターし、物理ⅠやⅡの範囲にこだわらず分野ごとに学習。その後、基礎から応用までの総合演習に進み、12月からは過去問対策やセンター試験対策に取り掛かると良いでしょう。現役生も12月から過去問対策やセンター試験対策に取り掛かれるよう、それまでに基礎~応用の演習に取り組んでください。

物理では「力学」が全ての基礎となってくるので、「力学」を学習する段階で、物理の考え方、問題の解き方にしっかりと慣れておくことが必要です。
他の科目と比較して、暗記事項が少ない物理は、その分、試験で問われる内容も単なる暗記事項ではなく、理解度を測る複雑な形となります。ですから、基礎学習では公式を丸暗記しないでください。公式はその意味をきちんと理解し、必要な場面で的確に使えるようにしておかないと、得点につなげることができません。

物理の入試問題は大問数3、4題で構成され、その中で高校の学習範囲全てをカバーするため、いくつもの単元を含んだ融合問題が出題されます。このような場合、ただ単に公式を丸暗記していたのでは解けないのです。
また、難問と思われる融合問題も設定が複雑なだけで、設定を一つひとつ分析すると、問われている内容自体は基礎から標準レベルの問題だということがよくあります。そのような問題にしっかりと対応できるようにするためにも、問題文を読んだ瞬間、どの分野のどの解法を使って解くのかを見極める判断力を養う訓練も必要です。そのため、夏までには基礎事項をしっかりと定着させ、その後は積極的に融合問題に取り組むといった学習ペースが良いでしょう。

【国語】文中から正解の根拠を見つけ出す訓練を続ける

医学部受験生にとって、東京大学、京都大学、名古屋大学、山形大学を除けば、国語の勉強はセンター試験対策のための教科になります。センター試験のためであることと、普段から日本語を話しているのだから現代文ぐらいなんとかなるという怠慢から、勉強を怠る受験生が多いようです。しかし、国語を甘く見てはいけません。むしろ、普段からの読解特訓が得点を左右することになりかねないのです。
センター試験で9割をとらなければいけないのに、国語の勉強を怠ったがために失敗し、国公立大を諦める受験生が多いということを忘れないでください。そして、覚えるのに時間がかかる古文は早めに学習を進めていきましょう。

現代文を解く場合、一方的な自分の主観を持ち込むのは良くありません。文章の中に紛れている正確な根拠を素早く見つけ、正しい解答を導き出す論理的な解法を身につけましょう。そのためには、センター試験の過去問などを何度も解き、解説をしっかりと読んで理解することが大切です。解説には論理的に解答を導き出す方法がきちんと書かれています。この訓練を繰り返していれば、おのずと読解力が付き、センター試験でも高得点をたたき出すことができるはずです。

古文では、早い時期に古文単語を覚え、助動詞、助詞、敬語法などの基本的な意味や用法を正確に理解した上で、実践問題に移ってください。古文や漢文は、高校の授業でしっかりと勉強をしていれば、受験前になってもそれほど慌てることはありません。国公立を目指す人は、古文・漢文は学校の授業で理解しておきましょう。
センター試験の国語は、200点満点中100点が古文と漢字になります。古文では多くの助動詞を覚えなければならない割には、出題されるのは2問程度しかありません。しかし、覚えておけば確実に得点できる助動詞の問題で失点することは許されないのです。漢文では句法と漢字力を身につければ、かなりの高得点が期待できるのでしっかり勉強しましょう。

【地歴・公民】夏までに一通り学習を終わらせ、秋以降は実践学習

医学部受験は、小論文や面接で社会に対する幅広い関心が要求され、一般常識も問われます。しかし、医学部受験生は地歴・公民を重視していない生徒が多いので、これからは地歴・公民にも興味を持って取り組んでください。
春から夏までに一通りの学習を終えているのが、理想的な年間スケジュールです。教科書や参考書、重要用語集の説明文を通読し、夏の時点で重要用語の6割程度は認識できるようにすると同時に、その意味内容や理論も理解しておけば、センター試験で8割以上解くことができるでしょう。
秋以降は過去問や予想問題を中心とした実践学習で、解けなかった問題の知識を埋めていきます。このとき、問題があまり解けなったからといって気に病むことはありません。試験日までどれだけ多くの問題を解くかが重要になってきます。

公民の対策は、日頃から新聞をよく読み、ニュースをチェックして、社会の大きな流れやトピックスを把握しておくことが大切です。時事的な話題からの出題が多いですが、センター試験では基本概念や用語が中心となっているため、それらのニュースに関する深い知識は不要となります。

【小論文・面接】春には志望動機を文章にまとめる

受験生は小論文や面接の対策を本番ギリギリまで残す傾向があります。しかし、受験日が近づくほど、不得意科目に時間を取られてしまい、十分に対策できる時間を確保することができません。ですから、小論文や面接の対策は、時間的にも精神的にもゆとりのある春から始めるのが鉄則です。
小論文と面接はセットになっていることが多いですから、どれが小論文の対策、どれが面接の対策と分けて考えるのではなく、対策は同じものとして捉えましょう。

小論文には、課題文を読んで論述する課題文把握型、「地域医療」や「不治の病の患者と対面した時」「生殖医療について」など医師としての問題意識を問う問題意識質問型、一見医学とは関係ないように思える抽象的なテーマについて答えさせる抽象論型、「環境破壊」「ゆとり教育」のような医療現場と問題に置き換えられない社会的テーマについて答えさせる社会派論文型と、大別して4つのパターンがあります。いずれの場合も、小論文は「将来医師になる」という前提で書くので、積極的に文章の中に「医師を目指す私は」という言葉を取り入れていきましょう。

たとえば、「畳の上の水練」や「聞く絵画鑑賞」といった抽象的なテーマが出題された場合でも、それらは「人と人の関わりやコミュニケ-ション」「近代化や合理化・機械化によって人間関係が希薄化している」といったことを尋ねているのであり、その場合必ず「医師と患者の関係」などに置き換えて論述すべきなのです。
そのような小論文を書くためには、できる限り早いうちから「どんな医師になりたいのか」「なぜ医師を目指しているのか」「どうしてこの大学で学びたいのか」から「自己PR」までをノートに書き留めておく必要があり、それが面接の対策にもなるのです。

ただし、実践練習として書いた小論文は、書いて終わりにしてはいけません。必ず小論文指導の講師や先生に評価と添削をしてもらってください。小論文の上達には、論述がコントロールできるまで何度も繰り返し書いて、書き慣れる以外に方法はありません。
さらに、面接では服装や言葉遣いから、立ち振る舞いなどのマナーも評価されます。日頃から言葉遣いや立ち振る舞いなども注意して、本番で緊張していても普段の行動を取れるようにしておきましょう。