理科の選択について考えてみよう

医学部入試ではほとんどの場合、理科二科目を要求される。進路を理系に選択すると、何も考えずに「物理」「化学」という選択になってしまうケースがあるが、選択の岐路にこれから立つ生徒は、いま一度自分の科目適性について考えてもらいたい。

ざっと各教科の成績の伸ばし方、伸び方の特徴を以下に述べる。

・生物・・・積み重ねた分だけ力になる。積み重ね、つまり努力で得点率8割くらいまで持って行くことが出来る。それより上の得点を狙うには事象と事象に関連性を見出せる考察力が必要となる。

・物理・・・理科3科目の中で最も数学的センス、考える力を求められる。数式と現象が結び付けられるようになるまでに時間がかかるが、それが出来るようになると飛躍的に成績が伸びる。

・化学・・・始めは積み重ねからはじまり、知識の相関関係がつかめてくると飛躍的に成績が伸びていく。ある程度のところまで来ると積み重ねた物が本当に定着しているのか確認が必要になる。この間、一度伸び悩む傾向にあるが、定着の作業が済めば再び力を発揮できるようになる。

理科科目共通の受験対策

医学部入試の理科は、短時間に多くの問題を解答させるケースが特に私立医学部では多くみられる。過去問演習をしながら、どの場所にどんな問題が毎年配置され、自分が解きにくい問題はどこにあるのか、どんな問題が出たら飛ばせばいいのかを把握することが必要になる。

生物の勉強法

とにかく努力が物を言う。しかし、ただ暗記だけに走って自分の興味に引きつけないと、全ての事象が実はリンクしているのだということになかなか気がつけずに、ある程度の得点までいくと伸び悩む。まずは教科書レベルについてしっかりとした知識が頭に入っているかが最重要。医学部だからといっていきなり難問に手を出すことなく、基本を大切にした学習をこつこつと積み上げていこう。

化学の勉強法

化学に関しても基本を深く理解することが最重要で、基本の定着なくしてはその先の発展問題を解くことは難しい。定着とは、その事象に関して他人に説明できるレベルの力のことを言う。教科書レベルの完璧な理解をまずは目標に置く。正誤問題では、正解を出して満足せずに、どこが正しいのか、どこが間違っているのか、他の選択肢についても考えてみる。そのようにして、1問で何問分もを学び、効率良く学習していきたい。

物理の勉強法

物理で必要なのは、多くを覚えることではなく、考える力を付けることだ。問題に取りかかるとすぐに数式を作ることに走りがちだが、図を描くことを大切にしてもらいたい。図を描くことによって、数式と現象をきちんとリンクさせることができ、理解が深まり、定着もする。そして結果的には解答のスピードも上がる。

大学別の入試の傾向としては、独特で特徴的な医学部と、ごく普通の問題を出してくる医学部がある。特徴的な医学部に関しては過去問に多くあたることが最も有効な対策だ。

理工系の物理入試問題では思考力を問う問題が多いのに対し、医学部入試の物理は勉強量を問う問題が多いので、まんべんなく学習することが求められる。