医学部生の大まかな就活スケジュール

医学部生にとって、他学部生の就活に当たるものが研修先の病院の決定です。無事に医学部を卒業し、医師国家試験をパスして医師の資格を持ったとしても、2年間の臨床研修を終えなければ実質、医師としての活動はできません。以前は在学する医学部の附属大学病院で研修が行われていましたが、今は研修先に自分のキャリアプランに合った病院を選択することが可能です。

現役で医学部に入学し、医学部の6年間を過ごしたとしても24歳。女性だと出産、育児がある程度落ち着いてから研修に入る人もいるそうですが、ここでは医学部を卒業後に医師国家試験に合格し、臨床研修に入るという一般的なケースについて見ていこうと思います。研究医になる場合もこの後に紹介するマッチング・システムを使いますし、公務員となる場合も2年の研修後に試験を受けることになるので、やはりこの研修先を決める活動は行うことになります。

医学部生は5年、6年の高学年次になると、研修先を選ぶために「レジデントナビ」といった病院の合同説明会に参加したり、各病院の見学などを始め、6年次の夏までには希望する研修先の採用試験を受けます。

その後、厚生労働省の関連機関である「医師臨床マッチング協議会」に登録し、採用試験を受けた病院の希望順位を提出。10月下旬にマッチングの結果が発表され、研修先が決定します。しかし、医師国家試験は2月に実施され、その結果は3月に発表されるので、この研修先の決定はいわゆる「内定」と近いものがあります。

医学部6年次は研修希望先の採用試験の勉強をしながら、卒業試験と国家試験の勉強もこなすという、非常にハードな時期となります。

研修先を決める「研修医マッチング」とは何なのか?

マッチングを管轄する「医師臨床マッチング協会」によると“研修医マッチング(組み合わせ決定)とは、医師免許を得て臨床研修を受けようとする者(研修希望者)と、臨床研修を行う病院(研修病院)の研修プログラムと研修希望者及び研修病院の希望を踏まえて、一定の規則(アルゴリズム)に従って、コンピューターにより組み合わせを決定するシステム”とされています。

簡単に言うと、研修病院の意向が優先されるのではなく、医学部生と研修病院がお互いの希望を伝え合い、それを元に採用・不採用の結果を出す仕組みのことです。医学部6年生は採用試験を受けた上で研修先の希望順位を協会に提出し、病院側は採用試験に参加した学生のうち、採用したい学生に順位をつけて提出します。おおむね出身大学の医学部付属病院でアンマッチの状態になることはないので、始めから出身大学での研修を希望していれば、この活動は平穏で終わると考えられます。

6年次の6月に始まるマッチングは、9月に中間公表があり、そこで各病院を1位指名した人の人数が公表されます。その結果を見て医学部生は希望順位を変更することが可能です。10月下旬にはマッチングの結果が発表されます。そこで希望するどこの病院ともアンマッチングとなってしまった場合は、定員に満たなかった研修先が出す二次募集に申し込むなどで採用先を決定します。

医学部生が研修先を決める際のポイントと採用試験について

医学部生はどんな基準で研修先を決めているのでしょうか?

まず「大学病院か、市中病院か」という大きな選択があります。近年は市中病院を研修先に希望する人が増えていて、それは一般的な様々な症例について経験することができるという理由が大きいようです。しかし、大学病院でも協力関係にある市中病院で一定期間の研修が受けられるプログラムが増えている傾向にあります。

多くの医学部生が研修制度の充実を研修先を決める際のポイントに置いているようですが、その病院の雰囲気が自分に合っているか、実家から通勤可能圏内にあるのかなど、考えるべきことは多いようです。

見学を済ませて希望の病院が絞れたら、採用試験を受けます。面接のみという病院も多いそうですが、人気のある研修病院の場合は面接前に書類選考が行われたり、小論文や筆記試験を課するところもあるようです。